結婚:ウェディングがテーマの映画 おすすめ ベスト10

六月になるとアメリカ各地で結婚式をよく見かけます.
六月(ジューン:June)という言葉が、ローマ神話上、女性の結婚生活を守護する女神ユーノー (Juno)の名に由来し、 六月に結婚することで、花嫁がユーノーの加護のもと幸せになれる、と伝われています.
多くの女性が今なお、六月の花嫁(ジューン・ブライド)になりたいのか、と思うと微笑ましい限りです.幸せを願う気持ちはどこも同じです.

東日本大震災後、結婚相談所への照会が相次ぎ、 結婚情報紹介サービスへの入会、資料請求件数が増加している、と新聞や雑誌が伝えています.
災害後、生涯のパートナーを得ること、家族を作ること、頼れる形態を保つこと、人と人との絆を結ぶことの大切さを痛感された、というリポートなのですが、少子化して将来が危ぶまれている日本にとっては、素晴らしい傾向です.
「子育てと結婚を応援する」という機関がたくさんありますが、やはり自分から願うのが一番良いでしょう.

これを機会に、結婚するに至るまで、結婚すること、結婚式がテーマの映画を、おすすめのベスト10として取り上げます.
結婚予定がある人もない人も、もう結婚してしまった人も楽しめる作品を選びました.
皆さん、良いご縁がありますように.

フォー・ウェディング(原題:Four Weddings and a Funeral)

アメリカ公開 1994年
マイク・ニューウェル監督

恋愛に不自由せず、気ままな独身生活を楽しむイギリス男性チャールズ(ヒュー・グラント)は、知人の結婚式で出会ったアメリカ女性キャリー(アンディ・マクダウェル)に一目惚れしてしまう.幾度も違う友人達の結婚式で出くわす彼女に近づきたくても空回りばかり.
グラントの名を映画界に知らしめたロマンティック・コメディ.
ちょっと寂しげでシニカルなフィオナ役のクリスティン・スコット・トーマス(イングリッシュ・ペイシェントより)に思わず惚れてしまい、グラントのお茶目で可愛くておもしろい妹、スカーレット役のシャーロット・コールマン(早世が惜しまれる)を家に連れて帰りたくなる.見習い司祭役で『Mr.ビーン』のローワン・アトキンソンが観られるのはうれしい.
ウェット・ウェット・ウェットがカヴァーした、 主題歌 Love Is All Aroundが大ヒットした.

プリンセス・ブライド・ストーリー(原題:The Princess Bride)

アメリカ公開 1987年
ロブ・ライナー監督

© Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.

病気の孫(フレッド・サベージ)のために、祖父(ピーター・フォーク)が『プリンセス・ブライド』の物語を読んで聞かせる.
恋愛、活劇、風刺コメディなど多彩な要素を盛り込んだファンタジー映画.
バターカップ(ロビン・ライト)と牧童ウェスリー(ケイリー・エルウィス)は恋仲になり「真の愛」を誓う合う.しかし、貧しいウェスリーは、お金を貯めるため旅に出て行方不明.死んだと思われる彼を待ち続けるバターカップは、国の王子に求婚を迫られてしまう.
ロイヤル・ウェディングを前に誘拐されてしまった彼女を謎の覆面騎士が救おうとする.
剣劇、海賊、怪物、巨人(アンドレ・ザ・ジャイアント)、魔法、仇討ちなど冒険に満ちた老若男女おすすめの名作.
マンディ・パティンキン、 ウォーレス・ショーン、 ビリー・クリスタルなどの個性役者の演技が見どころでもある.

花嫁のパパ (原題: Father of the Bride)

アメリカ公開 1991年
チャールズ・シャイアー監督

スペンサー・トレイシー、エリザベス・テイラー共演の『花嫁の父』のリメイク版で、娘を嫁がせる父の心情を切なくおかしく描いたコメディ.
スポーツ靴メーカーの経営者ジョージ(スティーヴ・マーティン)と妻のニーナ(ダイアン・キートン)は、ローマで建築学を勉強していた娘のアニー(キンバリー・ウィリアムズ)の帰宅を大よろこび.しかし、彼女の突然の結婚宣言に戸惑うジョージと対照的に歓喜するニーナ.
娘の結婚相手は非の打ち所のない資産家出のエリートで好青年.
ウェディング・コーディネーター、フランク(マーティン・ショート)の指示のもと、結婚式の段どりは次々と決められてしまう.娘を失うようで気持ちの整理のつかないジョージは、自宅で行われる披露宴パーティの予算を知り、怒りを爆発させてしまう.
どこの国も娘を嫁に出す父親はこういうものかと思ってしまう.マーティンとキートンの夫婦役はしっくり合っていてこの映画が出た当時二人が本当に結ばれてくれないかと願った.常軌を逸するフランクをショートが好演して笑わせてくれる.

バードケージ(原題:The Birdcage)

アメリカ公開 1996年
マイク・ニコルズ監督

フランス・イタリアの傑作コメディ映画『Mr.レディ Mr.マダム(ラ・カージュ・オ・フォール)』のリメイク版.
ナイトクラブ「バードケージ」のオーナー、アーマンド(ロビン・ウィリアムズ)は、店の花形で長年のパートナー、アルバート(ネイサン・レイン)とフロリダ、サウスビーチで暮らしていた.
ある日、大学に通うアーマンドの息子ヴァルから、彼が同級生のバーバラ(キャリスタ・フロックハート)と婚約したと知らされる.
一方バーバラは、オハイオ州選出共和党上院議員で、道徳的秩序連合の共同創立者である父親(ジーン・ハックマン)と母(ダイアン・ウィースト)にヴァルの父親はギリシャの文化アタッシェで、彼の母親は主婦だと嘘をついてしまう.
可愛い一人息子のため、アーマンドは、ヴァルの産みの母親(クリスティーン・バランスキー)を呼び出し、母親代わりとなってヴァルを育ててきたアルバートを叔父とし、お手伝い(ハンク・アザリア)をバトラーとしてひと芝居を打つことにする.
オリジナルも是非観てほしいが、レインの演技が素晴らしく(地でいっているといってしまえばそれまでだが)、是非こちらも観てほしい.渋いハックマンがユーモラスで楽しいのも見どころがある.
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イン&アウト(原題:In & Out)

アメリカ公開 1997年
フランク・オズ監督

『フィラデルフィア』(原題:Philadelphia)で、第66回アカデミー主演賞を獲得したトム・ハンクスのスピーチを基にしたフィクションということが知られている.
小さな町で英文学を教えているハワード・ブラケット(ケヴィン・クライン)は、誰からも好かれる高校教師.同僚でもあるエミリー(ジョーン・キューザック)との結婚を間近に控えていた.
しかし、 俳優となったかつての教え子キャメロン(マット・ディロン)が、アカデミー賞の受賞スピーチでブラケットに感謝の意を表した時、彼はゲイだと付け加える.
ブラケットの結婚を楽しみにしてきた母親(デビー・レイノルズ)、同性愛というものにふれたくない校長(ボブ・ニューハート)をはじめ、町中は大騒ぎ.
リポーター(トム・セレック)まで現れるが、自分はゲイではないと主張し続けるブラケットだった.
ドラマをやってもコメディをやっても名優の演技派クラインはもちろんのこと、ここでの立役者は何と言ってもキューザック.彼女が出るシーンが悲しくておかしくて、脇役を極めたキューザックのキャスティングに感謝.
カメオ出演もたくさんあり、たくさんの挿入歌でも有名な、多いに楽しめる作品である.

ウェディング・シンガー(The Wedding Singer)

アメリカ公開 1998年

フランク・コラチ監督
ウエディング・シンガーのロビー(アダム・サンドラー)は、婚約者リンダと出会った頃、ロックスターを目指していた.
リンダは、野心をなくしたロビーに愛想を尽かし、結婚式の当日彼の元から去ってしまう.
落ち込み自暴自棄になり、仕事もうまくいかないロビーをウェイトレスのジュリア(ドリュー・バリモア)は力づける.
彼は、ジュリアの結婚式の準備を手伝いはじめ、一緒にいるほど惹かれ合うようになる二人.
ビリー・アイドルのゲスト出演をはじめ、80年代のヒット曲を含むたくさんの歌、音楽が楽しい.この作品の成功もあってか、主演の二人は後に『50回目のファースト・キス』で共演している.

プリティ・ブライド(原題:Runaway Bride)

アメリカ公開 1999年
ゲイリー・マーシャル監督

マギー(ジュリア・ロバーツ)は、母の死から立ち直れない父に代わって店を切り盛りする働き者.
しかし、町の住民の間では、過去三回、結婚式の最中に花婿を教会に置き去りにした「逃げる花嫁」として笑い者にされていた.
新しいコラムのアイディアのなさに困っていた新聞コラムニスト、アイク(リチャード・ギア)は、バーにいた男からマギーの話を聞き、事実を確認せず、彼女のことを男を食い物にする女として報じてしまう.
『プリティ・ウーマン』の成功で、マーシャル監督が、ギアとロバーツのコンビを再び、と望んだファンの声に応えた作品.
敵合うふたりが時間をへて魅かれていく過程も納得できるし、笑えるシーンがたくさんあって多いに楽しめる作品である.
ウェディング・ドレスを観るのが好きな人はたくさんでてくるドレスを堪能してほしい.
脇役の女王、ジョーン・キューザックをはじめ、マーシャル監督びいき、ヘクター・エリゾンド、リタ・ウィルソンが脇を手堅く固めて、先の作品より良く出来ている.
多くのヒット曲を使った挿入歌も含め、ジェームズ・ニュートン・ハワードの音楽が聴き所ある.

マイ・ビッグ・ファット・ウェディング(原題: My Big Fat Greek Wedding)

アメリカ公開 2002年
ジョエル・ズウィック監督

ギリシャ系アメリカ人のトゥーラ(ニア・ヴァルダロス)は、30歳を過ぎ、自分の人生を嘆いていた. 未だに独身の彼女は、ギリシャ人しか認めない厳格な父親に育てられ、両親の経営するレストランで働く毎日.
ある日、レストランに客として訪れたハンサムな教師イアン(ジョン・コーベット)に一目惚れしたことを機に、自分を変えることに努力するトゥーラ.
叔母の旅行会社で務め始めた彼女は、再び会ったイアンとつき合い始める.
ギリシャ人ではないイアンとの恋愛は父の猛反対に遭うが、イアンの改宗により結婚が認められる.
しかし、多くの親戚、家族、友人達に囲まれ、結婚式にこぎつけるまで大騒ぎ.
生まれ、育ちの違いを乗り越えていく過程を民族性を出し切って面白可笑しく見せるスリーパーヒット作品.
多くのギリシャ系アメリカ人がこれは真実と太鼓判を押すエピソードがいっぱい.
日本人はここまで家族、親戚に振り回されることはないと思うが、こういう結婚の仕方をしたカップルに是非ともおくりたい.

コープス・ブライド(原題: Corpse Bride)

アメリカ公開 2005年
ティム・バートン監督

© Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

ストップモーション・アニメーションのファンタジー映画.
成金の金持ちの息子ヴィクター(声:ジョニー・デップ)は、貧乏な貴族の娘ヴィクトリア(声:エミリー・ワトソン)と、親同士の政略により結婚することになっていた.
結婚式の前日のリハーサルで、ドジなヴィクターは緊張の余り大失敗をしてしまう.
怒った牧師に結婚延期を言いわたされ、彼は一人、夜の森で結婚式の練習をはじめ、近くにあった枝を花嫁ビクトリアの指に見たて、指輪をはめる.
しかし、枝だと思っていたのは「コープス・ブライド(死体の花嫁)」の指で、結婚の誓いをされたと勘違いしたコープス・ブライド(声:ヘレナ・ボナム=カーター)に、彼は地中にある死者の世界に連れていかれてしまう.
ヴィクターを慕うヴィクトリアは、そんな彼を何とか救い出そうとする.
これは、一応ブライド(花嫁)がテーマだが、バートン作品なので、ホラー調.特にこの作品は切なさや悲しさも秘めているので、監督や俳優のファンでなければ、ここにあげた他の作品と違い、明るい気持ちにはなれないかもしれない.

幸せになるための27のドレス(原題:27 Dresses)

アメリカ公開 2008年
アン・フレッチャー監督

お人好しで世話好きなジェーン(キャサリン・ハイグル)は、二つの結婚式の掛け持ちをした日、結婚に対して否定的な見解を持つケヴィン(ジェームズ・マースデン)に出会う.
ジェーンを頼って訪ねて来た美人の妹テス(マリン・アッカーマン)は、ジェーンが 長年想い続けている上司のジョージと瞬く間に恋におち、結婚することになってしまう.
ショックを受けるジェーンの前に、ジョージとテスの結婚式の記事を担当しているライターのケヴィンが現れ彼女にインタビューを申し込む.
アメリカでの結婚式において、メイド・オブ・オーナーを含めるブライズメイドという役割がどういうものか表した作品(この点では、『近距離恋愛』(原題:Made of Honor)も同じである).カルチャーの違いを垣間見る程度の気持ちで観てほしい.
先ほどアメリカで公開されたクリスティン・ウィグ主演の映画 Bridesmaids が日本で公開されるようであればこの作品と入れ替えるつもりである.

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