ティム・バートン(Tim Burton)監督作品の映画音楽を多く手がけているオインゴ・ボインゴの元メンバー、ダニー・エルフマン(Danny Elfman)。
エルフマンは、バートンと同じくサム・ライミ(Sam Raimi)監督ともコラボする事が多く、ライミの新作『オズ はじまりの戦い』 (原題:Oz The Great and Powerful) の音楽を担当している。
ダニー・エルフマンの音楽は最初のタイトルテーマからしてティム・バートンとコラボ作品色が濃い。
バートン映画風味が出過ぎていて、同じファンタジーでもこれには少し違和感があった。
しかし、主人公のオスカーがあらゆる女性にプレゼントするオルゴールの曲「焚火での踊り」(Fireside Dance)は、エルフマンならではの音の運び方で聞き応えがある。
このメロディを聴いて「あの映画のあの曲に似てる」という予想は人によって違うかもしれない。
エルフマンファンにとって期待を裏切らないサントラだが、『オズの魔法使』ほどのインパクトは残せない。
ヴィクター・フレミング監督によるオズの魔法使 (原題:The Wizard of Oz) の良さはその音楽なくして語れない。
ハーバート・ストッサート(Herbert Stothart)によるスコア、ハロルド・アーレン(Harold Arlen)作曲、イップ・ハーバーグ(Yip Harburg)作詞による歌曲はどれもすばらしい。
特に下記の七曲はおすすめだ。
虹の彼方に(Over The Rainbow)
鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ(Ding-Dong! The Witch Is Dead)
ペロペロ飴組合(The Lullaby League/The Lollipop Guild)
黄色いレンガの道をたどって|オズの魔法使いに会いに行こう(Follow The Yellow Brick Road/You’re Off To See The Wizard)
もしも知恵があったなら(If I Only Had A Brain)
もしもハートがあったなら(If I Only Had A Heart)
もしも勇気があったなら(If I Only Had The Nerve)
『オズ はじまりの戦い』では、このようなメモラブルなミュージックがなかったことが残念である。
関連記事
オズの魔法使いの歌はドロシーの思いが込められた虹の彼方にが一番ですね。
他の登場人物と歌ったり踊ったりした曲もよかったです。
また映画が観たくなってしまいます。