第84回 アカデミー賞(The 84th Academy Awards) 作品賞、監督賞 ノミネーションと受賞者・受賞作品一覧

2012年2月26日授賞式.
世界中の映画ファンが楽しみにしているアカデミー賞.
おなじみのビリー・クリスタルに司会が決まるまで時間がかかりましたが、安心してみられる笑いの軽さで授賞式はスムーズに運びました.
ハリウッドの昔を懐かしむサイレント映画『ジ・アーティスト』と、映画そのものへの愛を謳ったような映画『ヒューゴの不思議な発明』が多くの賞を獲得し、自分たちのいる映画界の古き良き日に陶酔しているような結果となりました.

受賞作品・受賞者は朱字で示されています.

作品賞 Best Picture

 

  • 『ジ・アーティスト』(原題: The Artist)
  • Thomas Langmann

  • 『ファミリー・ツリー』(原題: The Descendants)
  • Jim Burke, Alexander Payne and Jim Taylor

  • 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(原題: Extremely Loud and Incredibly Close)
  • Scott Rudin

  • 『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』(原題: The Help)
  • Brunson Green, Chris Columbus and Michael Barnathan

  • 『ヒューゴの不思議な発明』(原題: Hugo)
  • Graham King and Martin Scorsese

  • 『ミッドナイト・イン・パリ』(原題: Midnight In Paris)
  • Letty Aronson and Stephen Tenenbaum

  • 『マネーボール』(原題: Moneyball)
  • Michael De Luca, Rachael Horovitz and Brad Pitt

  • 『ツリー・オブ・ライフ』(原題: The Tree of Life)
  • Sarah Green, Bill Pohlad, Dede Gardner and Grant Hill

  • 『戦火の馬』(原題: War Horse)
  • Steven Spielberg and Kathleen Kennedy

<ノミネーション感想>
このカテゴリーの中で特に秀でている『ジ・アーティスト』と『ファミリー・ツリー』の一騎打ちになるであろう.
しかし、くせのある『ファミリー・ツリー』よりも、幅広い観客に楽しんでもらえる『ジ・アーティスト』にノスタルジアも含めて作品賞が与えられると予測する.
白黒、モノクロ、ブラック&ホワイト、言い方は様々あるけれど、クラシック映画をエレガントに見せる方法を見事に生かしている.
年老いたアカデミーの審査員にとって、なつかしさを堪能できるサイレント映画(無声映画)である事もプラスだ.
ハリウッドの昔をアメリカ人ではなくフランス人にしてやられるとは、と苦々しく思っている偏屈もいるかもしれない.
 
<結果発表感想>
巷の予想通りの結果となり、幸せいっぱいで和気あいあいのフランス人で満ちたステージ上を映してこの授賞式は終わった.
プロデューサーのトマ・ラングマンが、2009年に亡くなった父、映画監督クロード・ベリ(Claude Berri)を恋しく思うと述べていたが、さぞかしこの日の快挙を見せたかったであろう.
アギーのクロースアップがあるかと思ったが、今回は注目されず皆と一緒にいるだけだった.

 

監督賞 Directing

 

  • ミシェル・アザナヴィシウス(Michel Hazanavicius)『アーティスト』
  • アレクサンダー・ペイン(Alexander Payne)『ファミリー・ツリー』
  • マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)『ヒューゴの不思議な発明』
  • ウディ・アレン(Woody Allen)『ミッドナイト・イン・パリ』
  • テレンス・マリック(Terrence Malick)『ツリー・オブ・ライフ』

<ノミネーション感想>
フランス嫌いのアメリカが、フランス映画に作品賞も監督賞も渡してしまえるのであろうか?
その上、昨年はイギリス一色であったから、今回作品賞は『アーティスト』にゆずっても、監督賞はアメリカ人に持って行きたい所であろう.
マリックやアレンは好き嫌いが分かれるし、スコセッシはひとつもらっているので、ペインにいく可能性がある.
 
<結果発表感想>
作品賞と監督賞はツイになっている事が多いが、今回もそうであった.
勘ぐりを入れた形になった予想に反して、フランス勢に華をもたせるとは、アメリカのアカデミー会員も思ったより太っ腹だ.
言葉に詰まって、スピーチ忘れちゃった、と笑わせるアザナヴィシウスは、作品賞の方でスピーチを挽回していた.

 

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